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A4.生命保険の税務

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これまでの復習のつもりで挑んでください!


◆保険金・給付金について
*給付金*
1.所得税法上、身体の傷害に基因して支払われるものは非課税の為、
「死亡保険金/ 高度障害・入院給付金 」は非課税となる。



 

2.「高度障害・入院給付金」は被保険者本人が受取る場合は非課税となる。



 

3.リビングニーズ特約の生前給付金は、
入院給付金や高度障害保険金と異なり一時所得として所得税対象となる。


 

4.確定申告で医療費控除する際は保険会社から受け取った入院給付金を差し引いた
実支払医療費で申告するが、
入院給付金額が当該入院の医療費を上回った場合は生計一にする家族の医療費等から差し引く必要がある。


 

5.12月末に本年分の入院費を支払い、翌年退院時に残金支払った場合は、
入院給付金も本年分と翌年分分けて差し引き、
翌年に一括で支払った場合は一括して差し引く。



 

6.医療費控除の際、
交通事故により受け取った治療費(損害賠償金)は差し引く必要はない。



 
◆満期保険金

7.契約者・被保険者・満期保険金受取人が同一で、
満期保険金から契約者貸付分が差し引かれた場合、
実際の取得額と契約者貸付の合計が
一時所得の金額となる。


 

8.満期保険金が220万。
契約者(保険料負担者)/満期金受取人が同一で、
払込保険料150万の場合に一時所得として
総合課税となるのは20万。


 
9.契約者・満期金受取人が同一で、
満期保険金が700万/契約者貸付400万の場合、
実際の取得300万と契約者貸付の合計から特約控除50万を差し引いた残額が一時所得金額となる。


 

10.契約者(保険料負担者)と満期金受取人が異なる場合、
満期金ー積立配当金ー基礎控除110万
が【贈与税】課税対象となる。


 

11.保険期間10年の一時払養老保険を5年以内に解約の場合、
解約返戻金額は、20.315%(復興特別所得税/住民税5%含む)源泉分離課税対象となる。



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◆こども保険
こども保険の祝金・満期保険金を受け取った場合の一時所得金額の計算式
満期保険金ー既払込保険料ー50万



 

13.こども保険の祝金・満期保険金を受け取り、一時所得となる場合の必要経費は
既払込保険料から既受取祝済金を控除する必要はない。


 

14.こどもが死亡時に契約者である親が受け取る死亡保険金は一時所得となる。
計算式:死亡保険金+積立配当金ー既払込保険料



 

15.こども保険で契約者死亡の場合、保険契約の権利評価額に基づき
新契約者の相続税課税対象となる。
以降の祝金満期金支払いは新契約者の一時所得となるが、
保険料払込免除後の保険料分は必要経費として控除できる。



 

16.こども保険で契約者死亡の場合に、
以降満期まで養育(育英)年金が支払われる契約では約款上、
契約者が年金受取人であり新たに変更された契約者の雑所得として所得税課税対象となる。


 
17.こども保険で子が死亡した場合は死亡保険金支払いにより契約は終了するが、受取人は契約者である親等で、
死亡保険金は雑所得の対象となる。


 

◆内容変更
18. 契約者でない被保険者が死亡した場合、
契約者が保険料を負担していない場合は課税関係は生じない。


 

19.契約者生存中の契約者変更した際は
契約権利が新契約者へ移転する為、
変更時点で権利評価額が贈与税対象となる。


 

20.父親名義の生命保険契約者を長男へ変更し、その後長男が解約して受け取った
解約返戻金は一時所得として課税される。


 

21.保険金受取人の変更時点も課税関係は生じない。



 

22.払済/延長定期への変更、転換も保険種類の変更とみなされ課税関係は生じない。


 

23.減額した場合は、支払った保険料にかかわらず返戻金は雑所得として所得税・住民税課税対象となる。


 

24.自動振替貸付時や返済時も課税関係は発生しないが、その保険料は生命保険控除の対象にはならない。


 

25.転換後に満期保険金が一時所得課税される際に保険金から控除する「収入を得る為に支出した金額」は、
転換前・後の実払保険料の合計となる。




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◆年金
26.年金受取開始前に個人年金保険を解約した解約返戻金は、源泉分離課税となる金融類似商品としての取扱いとなる場合を除き雑所得として所得税・住民税が課税される。


 
27.契約者・被保険者同一で年金開始前に被保険者死亡の死亡保険金は、
死亡保険金受取人への相続・遺贈とみなされ相続税が課税される。


 

28.年金受給権に相続税や贈与税課税されなかった場合、
毎年支払われる年金の受け取り時には、保険料負担者に関係なく雑所得として所得税・住民税が課税される。


 

29.契約者と年金受取人が異なり、
年金の受給権を得た時の権利価格が贈与税対象となっている為、
年金受取時には雑所得対象とはならない。


 

30.年金受給権の評価は
・解約返戻金
・定期金に代えて受け取れる
①(年金総額/一時金)相当額
・予定利率をもとに算出した受給権発生時における複利年金②(現価/終価)
・保証期間付終身年金の場合は、
保証期間を③(確定/有期)年金として算出した額と、終身年金として算出した額
いずれかの④(多い/少ない)金額で評価される。



 

31.個人年金より必要経費を控除した雑所得が25万を超える場合は10.21%が源泉徴収される。





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32.年金の受取開始後に
「確定年金」を一括で受取ると契約は消滅し、雑所得として所得税・住民税が課税される。



 

33.契約者・被保険者・年金受取人同一の
「確定年金」で被保険者死亡により残り年金を相続人が一括で受け取る場合は、
残りの年金現価が贈与税対象となり、
死亡保険金の非課税額が適用される。



 

34.契約者:夫/被保険者・年金受取人:妻
の確定年金で妻死亡の為、
継続受取人:夫が残りの年金を「一括」で受け取った場合は
年金原価が相続税の対象となる。


 

35.「保証期間付終身年金」の保証期間分の年金を一括で受け取る場合の一時金は
一時所得として課税される。



 

36.契約者・年金受取人である夫死亡の為、
被保険者である妻に契約者・年金受取人を変更した場合、
妻が受け取る年金は雑所得となり、
夫が支払った保険料分も必要経費となる





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◆生命保険と相続
37.相続対策には
・納税資金対策
・相続税負担軽減対策
・遺産分割対策の3つがある。


 
『納税資金対策』

38.死亡保険金・死亡退職金を受け取った相続人が3名の場合、
死亡保険金と死亡退職金、各々1500万まで、合わせて3000万までが非課税となる。


 

39.死亡保険金の非課税限度額計算における法定相続人数に加えられる養子の数は、
実子がいる場合は1人、いない場合は2人迄となっている。



 

『相続税負担軽減対策』
40.贈与税の配偶者控除を適用出来る場合、
基礎控除110万と合わせて2000万まで
贈与税課税されない。
従ってこの特例活用により、
贈与税課税価格から2000万の財産を減らす事が可能である。


 

41.贈与税の配偶者控除では居住用不動産のうち一定額までは贈与税課税されないが、
相続開始前3年以内の贈与の為、相続税の対象となる。


 

42.孫は代襲相続を除き法定相続人ではない為、
相続開始前3年以内の贈与があっても相続税の対象とはならず、
贈与税の税額控除を受ける事も無い。




『遺産分割対策』

43.「代償分割」とは、不動産など分割困難な相続財産の法定相続分を超えた分に代えて、
その相続人が相続した財産の一部を換金して他の相続人に提供する方法をいう。



 

44.孫に財産を遺贈する事で、子から孫へ
相続した場合の贈与税課税を1回減らす効果がある。


 

45.子がいても孫(代襲相続を除く)に遺贈する事で相続課税は1回減らせるが2割加算となる。


 

46.二次相続では配偶者の税額控除等の優遇措置は無い。


 

47.二次相続発生時の財産の権利移転の場合の混乱を回避する為、
生前に契約者変更を行い保険を贈与する事は好ましくない。



 

48.既に一次相続で遺産分割され、二次相続では対象財産が少なくなっている為、
一次相続と同様の生命保険を活用した相続対策は、死亡保険金活用の点で効果は希薄となる。


 
49.生命保険は契約者である被相続人が自分の意思で変更できるだけではなく、
死亡保険金を含めて遺産分割協議が行える為柔軟な相続(遺産分割)対策ができる。


 

50.財産に関する事項のみならず、子の認知や排除等、
相続人の身分に関しても遺言信託出来る



 

51.慰留分相当の財産を残す為に死亡保険金受取人に設定し相続争いを回避する際、
慰留分の放棄等の手続きを行い遺言書にも明記が必要。



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52.
契約者・被保険者:夫
満期受取人:妻
満期保険金1500万/夫の契約者貸付300万の場合、計1800万が贈与税課税対象となる。


 

53.契約者・被保険者:夫
死亡受取人:妻
死亡保険金2500万/夫の契約者貸付500万の場合、
計3000万が贈与税課税対象となる。



 

54.被相続人が契約者ではないが保険料負担者で、
契約者・被保険者同一で相続人の場合、被相続人死亡時は契約者に相続があったとみなされ相続税が課税される。



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